LNG燃料タグボート「いしん」神戸港初のLNG燃料供給トライアルに協力
―LNGバンカリング拠点整備とLNG燃料普及の一助に―
株式会社商船三井(社長:池田潤一郎、本社:東京都港区、以下「商船三井」)は、本日、神戸市港湾局が主催する神戸港でのLNG燃料供給(以下「LNGバンカリング」)のトライアルに協力し、LNG燃料タグボート「いしん」(註1)へのLNGバンカリングを実施致しました。「いしん」は商船三井が保有し、商船三井グループの当社(社長:西尾哲郎、本社:神戸市中央区)が運航するタグボートです。本トライアルは神戸港で実施する初めてのLNGバンカリングであり、同港でも安全なLNG燃料供給が可能であることが確認されました。今回供給されたLNG燃料は、大阪ガス株式会社(社長:本荘武宏、本社:大阪市中央区、以下「大阪ガス」)の姫路製造所(兵庫県姫路市)からタンクローリーで出荷されたものであり、神戸港新港第4突堤に着岸中の「いしん」に対してTruck to Ship方式(註2)で供給されました。トライアル実施には、海事コンサルティングを行う株式会社MOLマリン(社長:稲岡俊一、本社:東京都港区)の協力も得ました。2020年1月からは船舶に対する世界的な排出ガス規制が強化されます(註3)。これに対する対応としてLNGを燃料とする船舶の導入が進む中で、国内LNGバンカリング拠点の形成は喫緊に取り組むべきわが国の課題の一つです。商船三井グループは一丸となって今後も「いしん」の安全運航を通して、船舶用LNG燃料の普及と環境負荷低減に貢献して参ります。
LNG燃料補給の様子
(註1)詳細は2019年2月28日付お知らせ「LNG燃料タグボート「いしん」の竣工引渡式を開催」をご参照下さい。「いしん」は、国土交通省が認証する「内航船省エネルギー格付け制度」において、A重油使用時と比較して二酸化炭素(CO2)排出量を約25%削減するなどの優れた環境性能が評価され、最高ランクの星4つの格付けを得ました。
【「いしん」概要】
総トン数 約250トン
全長 約43.6m
全幅 約9.20m
喫水 約3.15m
航海速力 16.0ノット以上
主機関 ヤンマー船舶用Dual Fuelエンジン「6EY26DF」2基
(註2)Truck to Ship方式:LNGローリーから係留中のLNG燃料船に対してLNG燃料を供給する方式です。
(註3)国際海事機関(IMO)で採択されたMARPOL(マルポール)条約では、2005年に発行した附属書Ⅵで船舶からの大気汚染防止のための規則が設けられ、以来、国際的な排出ガス規制が強化されてきました。2020年1月からは一般海域の船舶燃料油の硫黄分濃度規制値(現行3.5%以下)が0.5%以下に強化されます。