しおさい100号
第55回定時株主総会開催される
6月10日(金)ANAクラウンプラザホテル神戸において、当社第55回定時株主総会並びに取締役会が開催され、下記の通り新役員が選任されそれぞれ就任しました。
退任役員の方は長い間わが社のために御尽力いただき誠にありがとうございました。
【令和4年度役員】
代表取締役社長 西尾 哲郎
専務取締役(新任) 小池 正人
(企画管理部管掌)
常務取締役 太田 正紀
(船舶部長委嘱)
取締役 本間 珠城
(坂出支店長委嘱)
取締役 田村 啓造
(営業部長委嘱)
取締役(非常勤) 齊藤 宏之
取締役(非常勤) 向井 恒道
取締役(非常勤)(新任) 髙松 泰則
監査役 関澤 圭介
社長挨拶
本年6月10日、第55回 定時株主総会も無事に終了し、当社は新役員1名を迎えた上で新たなスタートを切ることになりました。
茲に当社海陸役職員の皆さんに対し、一言ご挨拶申し上げます。
昨2021年度は依然として収束が見通せないコロナ禍にあり、就業環境も激変しました。また国際物流の混乱等が続く厳しい事業環境下でありましたが、海陸役職員各々が「何を 為すべきか、為さねばならないのか」、今まで以上に個々の業務に対する使命感と責任感を持って奮起し、その成果が示された一年であったと認識しています。
加えて個々の技量とそれを融合させた対話の重要性をも再認識した次第です。
皆さんの奮闘に心から感謝します。
既に幕を明けている2022年度、我々を取巻く事業環境は先行きの不透明感・不確実性が高まっている中で、当社としては収益基盤の強化、コスト上昇への対応、更には「脱炭素社会」に向けた取組み等の課題が山積し、新たな正念場を迎えています。
現業の更なる効率化、グリーンビジネスへの参画、選択肢が多様化するゼロエミッション燃料の検証など、企業としての変革・改革への要求も想像以上に加速度を増していますが、的確な判断を以って夫々の課題に対し工夫を凝らしながら当社を価値ある企業へと成長させて行く覚悟です。
当社の如き少数精鋭であれば人こそが命、個々の力の集結・融合が必要不可欠であることは言うまでもなく、今後も現業を主軸として歩みを止めず最大限の営業力・海技力を駆使した活動を繰り広げて行かねばなりません。
皆さんには常々伝えている通り、今後も日本栄船としての矜持と信念を持って、現状に満足する事なく自ら知恵を絞り、変革を恐れずに仲間との建設的な会話を日々重ね、結束力を高めて下さい。
最後になりましたが、当社に於いては引き続き海陸役職員の健康・安全を第一義として、安全運航/安全作業・法令遵守の徹底と、社業の更なる発展を目指して歩を進めて行くことを誓い、私の挨拶とします。
代表取締役社長 西尾 哲郎
カーボンニュートラル実現に向けた、国際水素サプライチェーン構築実証試験の進路警戒業務引受け
2022年2月25日、当社は国際水素サプライチェーン構築実証試験である豪州液化水素を国際間で輸送する世界初の大規模な取り組みに於いて、世界初の液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」の友ヶ島より‟Hy touch神戸(液化水素荷役実証ターミナル)”間の大阪湾に於ける進路警戒作業に従事致しました。
当日はGHG削減に向けて建造したLNG燃料船‟いしん”にて進路警戒作業を行い、液化天然ガス運搬船等などの危険物運搬船における豊富な警戒作業実績を活かし安全運航に寄与。
引続き、当社は2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて取り組んで参ります。
『カーボンニュートラルLNG供給証明書の発給を受ける』
近年、船舶からの排出ガスに対する規制を強化する動きは加速しており、国際海事機関(IMO)が2018年4月に策定した船舶からのGHG排出削減戦略では、2008年の排出量を基準とし、2050年までに総排出量を50%以上削減し、また、今世紀中の可能な限り早期に総排出量をゼロにすることを目標としています。
今般、株式会社商船三井のグループ会社である当社が運航するLNG燃料タグボート「いしん」について、2021年9月1日からDaigasエナジー株式会社を通じて供給を開始したカーボンニュートラルLNGの2021年度のCO2削減量について、大阪ガス株式会社より2021年度のカーボンクレジット量として264ton-CO2をオフセットした旨の証明書が交付されました。
2021年9月1日から「いしん」向けに供給を受けているこのカーボンニュートラルLNG(CNLNG)は、天然ガスの採掘・液化・輸送・製造・燃焼の工程を含むライフサイクル全体で発生する温室効果ガス(GHG)をクレジットで相殺したLNGであり、船舶用としては大阪ガス株式会社として初めて証明書を発給することとなりました。
商船三井グループは、2021年6月に発表した「商船三井グループ 環境ビジョン2.1」において、2050年までにネットゼロ・エミッションを達成することを目標としています。その実現に向け「クリーン代替燃料の導入」戦略を掲げており、当社においては、2019年2月に竣工したLNGを燃料とするタグボート「いしん」の運航をはじめとして、今後も商船三井グループの一員としてGHG排出削減に向けた新しい取り組みを積極的に推進します。